2018年、縁あって塩尻市洗馬元町の古民家を譲り受け、少しずつ自分たちで手を加えて参りました。
住む人がいなくなってひっそりと佇んでいた明治初期に建てられた本棟造りの住宅。
元の持ち主のご夫婦が先代から受け継ぎ、7年程は別荘として使用されていたものでした。
明治から昭和そして平成令和と時代に沿って修復を繰り返した建物はどこか懐かしく、古き良き時代の面影をそこかしこに感じ取ることができました。
引き継がれてきた日本の暮らしや文化を大切に守っていく心。
古くて美しい価値あるものを壊さずに残していく心。
それは次の世代に伝えられなければ、いつか消えていってしまうものでしょう。
古き良きものを活かしながら新しい価値を見つけていく喜びは、私たちの心の豊かさにつながっているのだと感じています。
提供する食材には、地元産の野菜をできる限り使い、身体にやさしいメニューをご提供いたします。
懐かしさを感じる空間で、ゆったりとした時間をお過ごしいただければ幸いです。
七十二侯の半夏生(はんげしょうず)は、二十四節気をさらに3つに分けた雑節の一つで夏至から数えて11日目の頃。
半夏(別名カラスビシャク)という薬草が生える時期に由来し、昔から農家では農作業の大切な目安とされていました。
特に田植えは、半夏生に入る前までに終わらせるのがよいとされていたそうです。
半夏生は、農作業で疲れた身体を休ませる時期でもあったとか。
店名には、お客様に「日々の疲れを癒すひとときを過ごしていただきたい」といった思いをこめました。
また、「半夏」とは別の植物の「半夏生(ドクダミ科)」は、茶花としても用いられ初夏に小さな穂状の花を咲かせます。その頃、花に近い葉の一部が白く美しく変わります。店舗の庭先にも植えてありますので、お越しの際はぜひご覧になってください。